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ジリリリリリリリリ…と、けたたましく鳴り響く目覚まし時計の音で目覚めた。
俺はうるさく鳴り続ける目覚まし時計に手を伸ばしスイッチを切る。
静かになった安堵感からまた眠りに落ちていった。
完全に意識を手放そうとしたその時、顔に熱いとも冷たいとも言えない生暖かい濡れた感触で再び現実へと引き戻された。
「おっわぁ!?」
俺の顔を濡らした正体…
それは俺の愛犬チロだった。
真っ白で綺麗な被毛を持つ小型犬のチロは(♂)だ。
「キャン!キャン!!」
「なんだよチロ~!!
母さんに俺を起こせって言われた?」
「キャン!」
チロは俺の質問に答えるみたいに一声鳴いた。
さすが俺の犬。
主人に似て頭がいい…何てね。
「お前ちょっと熱くないか?」
チロはあまり体が強くない。
チロは3ヶ月前に拾って来た雑種犬。
ゴミ捨て場にチロはいた。
拾って来た時から体が弱かった。
面倒みてるうちに情が移りチロを飼う事にした。
まだ1歳にもならない仔犬のチロ。
「俺は起きるからお前はちゃんと薬飲むんだぞ!」
「キャン!」
尻尾をブンブン振る姿がすごく可愛い。
やっぱり俺のチロが世界で一番可愛。
親バカ丸出しだ。
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