2738人が本棚に入れています
本棚に追加
「じゃかぁしぃやあぁあぁああ!!!!」
ドコっとくぐもった音が同時に聞こえた。
侠は壁に鉄拳を加えながら叫んだのだ。
これまでの物静かな、どこか大人の女を感じさせる、というあのキャラは何処へいったのやら。
これではまるで姐さん。
――そう、これが本性なのだ。
す、と侠が壁から拳を離すとパラパラと壁の欠片が落ちる。
壁は拳程の大きさに凹み、そこからヒビが走っていた。
「だぁれだ?あたしの機嫌を悪くさせたいやつぁ~~」
侠自身知らず知らずの内に巻き舌になる。
最初のコメントを投稿しよう!