第十一章 初任務

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山を登る山道を歩き続けて10分… 二人は山の中腹あたりの開けた場所に出た。 「……で、朧はどこにいるんだ?」 秋水は周りに気を配りながら梓に問う。 「この辺りで目撃情報があったらしいわ。 今日の予報では霧はあと20分くらいで出るはずよ」 「ん、そんじゃあ準備して待ってるか」 二人は準備してきた荷物を出し、戦闘のための準備をした。 梓が紅蓮華を腰に付けている最中、秋水は蒼牙を持って何やらガチャガチャといじっている。 「?…秋水、何してるの?」 「え?……あぁ、秘密♪」 秋水がニヤリと笑い返した時…… 「………グル……ル」 不意に山の奥から朧の声が聞こえた。 気付くと二人の周りは既に霧で真っ白だ。 「…行くか」 「そうね」 二人は声のした方を向き疾風の如く駆けて行った。
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