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山を登る山道を歩き続けて10分…
二人は山の中腹あたりの開けた場所に出た。
「……で、朧はどこにいるんだ?」
秋水は周りに気を配りながら梓に問う。
「この辺りで目撃情報があったらしいわ。
今日の予報では霧はあと20分くらいで出るはずよ」
「ん、そんじゃあ準備して待ってるか」
二人は準備してきた荷物を出し、戦闘のための準備をした。
梓が紅蓮華を腰に付けている最中、秋水は蒼牙を持って何やらガチャガチャといじっている。
「?…秋水、何してるの?」
「え?……あぁ、秘密♪」
秋水がニヤリと笑い返した時……
「………グル……ル」
不意に山の奥から朧の声が聞こえた。
気付くと二人の周りは既に霧で真っ白だ。
「…行くか」
「そうね」
二人は声のした方を向き疾風の如く駆けて行った。
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