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気配と声のした方向を頼りに駆けていくと奴等はいた。
秋水と梓は木の枝に飛び乗り様子を伺っている。
朧の数はざっと200。
辺りいっぱいにひしめきあっている。
「はぁ…骨が折れそうね」
この数を目の当たりにした梓はため息をついた。
「そうか?まだ少ない方じゃん」
秋水のこの何気ない一言に梓は驚愕。
「バカじゃないの!?あなたまだ戦場をナメてる!!」
梓が秋水に鬼の形相で怒鳴る。
「怒るなよぉ。…んー…なら今から証明してみるからさ。
梓はここで見てて」
そう言うと秋水は朧の集団のちょうど真ん中付近に跳躍。
「ちょっと…秋水!」
「……よっと」
秋水は着地。
周りの朧全ての確認しがたい眼が秋水一人を睨む。
「…ざっと10分かな?」
秋水は蒼牙を鞘から抜き、構えた。
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