第十二章 Evolution

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梓は朧に襲われた秋水を助けるため、木を降り一心不乱に秋水の元へ駆けた。 秋水のいた場所には何十という朧が重なり山積みになっている。 だがその時… 山積みの朧が全て一気に吹き飛び光りに変わった。 「…はぁ。見てろっていったじゃんかぁ~」 秋水は無事だった。 だが…変わっている物があった。 「秋水…?あんたが両手に持ってるそれ…」 「ん?あぁ。これをずっと試したかったんだ。 蒼牙の第二形態、 「『蒼牙・幻朧(げんろう)』」 秋水がそう言って梓に見せたのは… 一振りの蒼牙が真ん中で真っ二つに分かれたもの。 しかし、二つに分かれた瞬間。片方の蒼牙はいつも通り蒼く、だがもう片方は白く光っていた。 「これは?」 「あぁ。蒼が光景、白が俺の中の朧の力だな。 以前白は朧に力与えるんだったけど、コントロールできるようになってからは蒼牙と同じ効果がでたんだ。 だから自分で改造したわけ」 「……スゴィこと考えたもんだわ」 梓は唖然としていた。 「だろ。しかも重量も半分ずつだ、一本より早く動ける」 秋水は楽しそうに話していた。 しかしその後ろからまた朧が近付いてきた。 「……仕方ない。見といてあげるわ。 あなたの成長、みせてみなさい」 「へへっ……了解!」 秋水は朧に向かって走り出した。
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