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梓は朧に襲われた秋水を助けるため、木を降り一心不乱に秋水の元へ駆けた。
秋水のいた場所には何十という朧が重なり山積みになっている。
だがその時…
山積みの朧が全て一気に吹き飛び光りに変わった。
「…はぁ。見てろっていったじゃんかぁ~」
秋水は無事だった。
だが…変わっている物があった。
「秋水…?あんたが両手に持ってるそれ…」
「ん?あぁ。これをずっと試したかったんだ。
蒼牙の第二形態、
「『蒼牙・幻朧(げんろう)』」
秋水がそう言って梓に見せたのは…
一振りの蒼牙が真ん中で真っ二つに分かれたもの。
しかし、二つに分かれた瞬間。片方の蒼牙はいつも通り蒼く、だがもう片方は白く光っていた。
「これは?」
「あぁ。蒼が光景、白が俺の中の朧の力だな。
以前白は朧に力与えるんだったけど、コントロールできるようになってからは蒼牙と同じ効果がでたんだ。
だから自分で改造したわけ」
「……スゴィこと考えたもんだわ」
梓は唖然としていた。
「だろ。しかも重量も半分ずつだ、一本より早く動ける」
秋水は楽しそうに話していた。
しかしその後ろからまた朧が近付いてきた。
「……仕方ない。見といてあげるわ。
あなたの成長、みせてみなさい」
「へへっ……了解!」
秋水は朧に向かって走り出した。
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