第十二章 Evolution

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すると秋水は突然蒼牙を空高く放り投げた。 「……なっ!?」 梓は絶句する。 とっさに紅蓮華を抜き放とうとしたその時。 既に朧達は秋水に向かっていた。 『間に合わない……!!』 梓は絶望の表情に満ちる。 しかし秋水はその状況に対しニヤリと笑みを浮かべた。 「散れ」 秋水がそう呟いた瞬間、宙にあった蒼牙は無数に分解し雨の如く朧達に降り注いでいった。 周りは光に満ちている。 もちろん生き残りはいない。 梓は遠くからそれを呆然と見ながら腰を抜かしていた。 「………梓!!」 座り込んでいた梓に届いたその声は秋水のものだった。 びっくりして飛び起きた梓は恐る恐る秋水の元に向かった。 「……しゅう…すい…?」 その声に秋水はゆっくりと振り向く。 「……へへっ…梓、任務完了だ♪」 そこにはいつもの秋水の笑顔があった。
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