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「……ねぇ…秋水?」
二人は任務終了を伝えるため白光に戻る途中だった。
「ん?何?」
秋水はいつもと変わらぬ顔で聞き返した。
梓は暫くその顔を見てから言い出した。
「あなた…この半年間どんな訓練を受けてきたの?」
「………んー…」
梓の問い掛けに秋水は渋い顔をしている。
「正直なとこ、あの強さはいくら適格者と言えど異常よ。
何か他にやってたの?」
「………それは…青葉師団長に聞いてくれっかな。
俺からはちょいと難しいや…」
秋水はそう言ったきり押し黙ってしまった。
梓もそれを察したのかそれ以上聞かずにいた。
二人の雰囲気に対して霧の晴れた朝方の幻鏡山には爽やかな日差しが照り付けていた。
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