第十四章 記録

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ファイルを開くとそこには多くのデータ、写真、そして秋水の訓練記録が書かれていた。 記録は日誌のように書かれている。 記録者は青葉師団長。 梓はその日誌をゆっくりと読み出した。 『一ヶ月目』 『これから半年間の間、適格者である天城秋水の訓練担当者になった。 最初の一ヶ月は彼の基礎体力と精神状態などの測定、彼がどのような人間なのかを調べることになった。 ランニングマシンでの測定で予想の半分を下回った彼は… 「まだ薬の効果が…」 や、反射神経のボールを避けるテストでは彼が当たりまくるため… 「団長…もはやスポ根じゃないですか…」 などと…とてものんびりした性格に呆れつつ、研究員達は彼に笑顔にさせられてばかりだった。 天城秋水…人間性は問題なさそうだ』 「………日誌じゃなくてもはや自分の日記じゃないか…」 梓は思わず口に出してしまったが読み続けた。
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