lovers again

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lovers again

(あぁッ…雪だァ) 擦れ違いざまに 女子の声が聞こえた ふと空を見上げると 雪粒がちらついていた。 隆は立ちすくんだ。 目の前には 見た事のある 鮮かな水色の マフラーをした 女性が向うに 歩いて行く。 「…美穂ッ…」 (…えッ?) 「あ…スイマセン…」 人違いだった。 美穂とは隆の元カノで 2年前の今頃別れた。 まだ隆は美穂のコトを 引きずっていた。 美穂と別れてからも 何人かと付合った。 しかし隆には美穂以外 考えられなかった。 「美穂…」 隆の口から零れた 美穂という名前も 雪と一緒に溶けて 消えていった。 もう一度会いたいと 美穂の事ばかり考えていた。 きっと二度と会えないと 分かって居てでも 会いたいと思ってしまう 切なさに隆は苦しんだ。
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