序章

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―時は平安―     それまでは貴族の護衛役でしかなかった「武士」たちが奮起。     彼らは貴族はもちろん、朝廷をも巻き込み、「乱」を引き起こす。       その「乱」のなか、台頭した二大勢力があった。       一方は清和天皇の血を引く「源氏」。   もう一方は桓武天皇の末裔「平氏」。         ―両雄並び立たず―         まるで運命のように彼らは激突することになる。       「保元の乱」では源氏の左馬守義朝は同じ源氏と戦い、勝利するが多くの親類を失ってしまう。       その後の「平治の乱」で義朝と平氏の頭、平清盛が争うことになる。           源氏は敗れ、義朝は逃げる途中に家来の裏切りにあい、殺されてしまう。               こうして、平氏の全盛期がやってくる。       ―平家にあらずんば人にあらず―     この繁栄が永遠に続くと誰もが信じていた。               しかし、既に平氏の没落は始まっていたのかもしれない……             殺された義朝によって一人の男子がこの地に生を受けたときに……             この赤子の名は……                     ―――――牛若丸
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