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二人はコレまでの経緯をプルートに話した。
「なるほどねぇ~それでアースちゃんはさ迷ってブラックホールに飲み込まれそうになってたのか」
「はい。でも本当に良かった。おじ様が生きていて」
「はっはっは。星はな、決して死なんのじゃ。」
「そう、星として生きた後はここ、星の庭園(エデン)で人として暮らすんだ」
「エデン……」
彼女、アースは呟き、もう一度辺りを見回す。
部屋の中は彼女が星として生きていたころの文明に似ている。
「じゃぁ、プルートさんも?」
「僕の場合はちょっと違うんだ」
プルートは笑いながら言う。
「僕はね、星としての権利を消されてしまったんだ」
プルートの話では、プルートは何時もと同じように過ごしていたが、まさしくある日突然、なんの理由も告げられず、プルートは星と資格を失った。
彼は悲しむどころかこの状況を楽しんでさえいた。
「おいで、アースちゃん。これから僕がここを案内してあげるよ」
三人は部屋をでてアースをエデンの案内をする。
エデンの中では一切の争いがなく、街事態がのどかであった。
彼女はこれからの人生をここで暮らして行く。
もう彼女が独りぼっちで泣くことはない。彼女の回りには沢山のかつて星であった人々がいる。
――これは遠くない未来のお話――
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