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「どうして……
みんな私を見てくれないの?
こんなに綺麗な私を……」
行き交う人々は私なんかに目もくれず、セカセカと歩いている。
「見て!!綺麗な私を!」
私は思い切ってみんなに近づく。
「なんだあれ!?」
「みんなが私を見てくれてる。もっと私を見て!」
ドンッ!微かな衝撃とともに私は地面に降り立つ。
「何故?何故みんな倒れて私を見てくれないの?さっきまで見てくれてたのに…………
寂しいよぉ……」
さっきまで賑やかな街は私が降りてくると静かになってしまった……
「何故?私がこんな姿だから?私はここにたどり着くまで何万年も一人ぼっちだったのに……また私を一人ぼっちにさせるの?」
辺りは彼女の落下の衝撃でビルが軒並み倒れ、人々は衝撃に耐えられず、死に絶えていた…………。
彼女の鳴き声だけがただただ無人となった星に響いている……。
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