壱番魔晄炉

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閑散とした住宅街に列車の走る音が響く。 ガシャンッという音と共に扉が開いた。 「行くぞ、新入り!オレに続け!」 そう言うなり大柄な男と仲間は列車から降り、走り去って行った。クラウドもすかさず走って後を追う。大男の名前はバレットと言った。年は30歳過ぎ、2メートル弱はあろうかというその巨体の右腕は、肘から下がガトリングガンになっていた。黒光りするほどに日焼けした左腕にはドクロの刺青が彫ってある。 ミッションは魔晄炉の爆破だ。 これから起こることを何も知らない街は、いつものように穏やかな時間が流れているようだった。
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