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「もう、やだよ……」
あらゆる負の感情が入り交じってしまったかのような暗澹とした夜の闇。暗い香を伴う硝煙が立ちのぼる中、一人の少女が今にも消え入りそうな声で呟いた。
「どうして、どうしてなの……
私は、そんなこと絶対に信じたくない……
せっかく、出会えたのに……
一緒に過ごして来たのに……」
少女の頬に零れ落ちる雫。熱いそれは辺りの僅かな光を一生懸命拾い集めようとし、精一杯の光を放とうとする。
「本当に……大好きだったのに!!」
暗い地面に光は零れ落ちる。
零れた光が弾けて――輝いた。
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