小さい悪魔

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―悪魔   月のない暗闇の中、人の気配だけがただ通りすぎる。 廃墟と化したビルに三人の少年達が入っていく。 もう何年も使われなかったそのビルには小さな動物と煙草の吸い殻しか見当たらない。 一人の少年…いや少女が壁をある順番で押していく。 すると最下部である床に人が一人通れる穴が開き階段が生まれる。 そこを三人が通ると穴は閉じられた。 真っ暗闇の中、三人が階段を降りる音だけが聞こえる。 そしてやっと階段をおりきると彼女は小さなカードを取り出す。 壁に押し付けるとカチッと言う音とともまばゆい光が差し込み始めた。 そして三人はその光の中へと足を踏み入れたのだった。
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