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染みを持つ少年
SENはまた扉の前にたった。
この日は二度目。
コンコンッ
扉を叩くと自動的に開く。
「I~、来ましたよ~。」
SENとIは親子みたいに仲が良い。
それもそのはず。
SENとKAIは5歳の頃からここにいる。
あれから11年。
上官の中でも1番のエリートに育てられた二人が16歳でトップに登りつめるのもこれで納得が行く。
「お、来たか。」
「呼び出しなんて珍しいね。」
「実はな。ちょっと頼みたいことがあって。」
「女子高行くってのとキャバ嬢になれ以外ならなんでも聞くよ。」
「あの時は悪かったって。」
「ま、いいけど、なに?」
Iは一つの厚みのあるファイルをとりだした。
「まずこれを読んでくれ。」
そう言ってファイルを渡す。
紙やら写真やらが大量に挟まるファイルを嫌そうに受けとるとパラパラとめくる。
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