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男が抱いた疑問とは、何故、村ではなく、自宅が襲われたのかということであったという。行商で多少は裕福な暮らし振りではあったが、それでも襲うのであれば、村全体を襲うはずだと考えたらしい。 そして近隣の村を訪ねたところ、どこの村にも一軒から数軒、そのような家があった。 そして、それらの事件に共通し、尚且つ、他の家に該当しなかったことは、張角の施した薬草で、家人が回復したか否かであったのだという。 その後、張角の足取りを辿ったところ、全ての村で、同じことが起こったというのだ。 張角は、考えた。 何の為に、誰がそのようなことをひき起こしたのか。 そしてはっとした。 「梁、宝…」 間諜が頷く。
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