◇入学式◇

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私“黒石瑞穂”。 今日から高校生。 新しい制服を着て今、私は校門をくぐった。 教室に入ると他の生徒はまだ少ししか来ていなかった。 自分の席を探して座ると早速女の子たちが話し掛けてきた。 それが結香ちゃんと奈留ちゃんとの出会いだった。 私たちは先生が来るまでずっと話していた。 恋話や中学校の思い出。 いつのまにか教室の中は一杯になり、先生がくるとみんな廊下に並ばされ体育館へ向かった。 私の後ろは結香ちゃんだった。 体育館に付くなり校長の長い話が始まった。 その間私は何回もあくびをした。 校長の長い話が終わり入学式が終わった。 教室に付くなり私は結香ちゃんと話を始めた。 「校長の話長かったね~。」 「うん。聞いてる方が疲れたよ~。」 他のみんなもダルそうだった。 でも1人だけ、空を見ている男の子がいた。 悲しそうな目で、遠い空を… 「小林君ね。」 「えっ・・・!!」 私の視線に気付いたのか、急に結香ちゃんが言った。 私はビックリし、目が丸くなっていた。 「小林君?」 「そう。前同じ中学だったの。でも、前はあんな風じゃなかったわ。」 私はその頃結香ちゃんの言うことが分からなかった。 『どう言う意味だろ?』 そんなことを考えながら時間は過ぎていった。 それから30分くらいたっただろうか。 私はふと思った。 「私ってなんでこんなに小林君のこと気にしているの?」 その時、一瞬私の胸がドキッとした。 この頃私は直人に対しての気持ちに気付いていなかった。
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