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私“黒石瑞穂”。
今日から高校生。
新しい制服を着て今、私は校門をくぐった。
教室に入ると他の生徒はまだ少ししか来ていなかった。
自分の席を探して座ると早速女の子たちが話し掛けてきた。
それが結香ちゃんと奈留ちゃんとの出会いだった。
私たちは先生が来るまでずっと話していた。
恋話や中学校の思い出。
いつのまにか教室の中は一杯になり、先生がくるとみんな廊下に並ばされ体育館へ向かった。
私の後ろは結香ちゃんだった。
体育館に付くなり校長の長い話が始まった。
その間私は何回もあくびをした。
校長の長い話が終わり入学式が終わった。
教室に付くなり私は結香ちゃんと話を始めた。
「校長の話長かったね~。」
「うん。聞いてる方が疲れたよ~。」
他のみんなもダルそうだった。
でも1人だけ、空を見ている男の子がいた。
悲しそうな目で、遠い空を…
「小林君ね。」
「えっ・・・!!」
私の視線に気付いたのか、急に結香ちゃんが言った。
私はビックリし、目が丸くなっていた。
「小林君?」
「そう。前同じ中学だったの。でも、前はあんな風じゃなかったわ。」
私はその頃結香ちゃんの言うことが分からなかった。
『どう言う意味だろ?』
そんなことを考えながら時間は過ぎていった。
それから30分くらいたっただろうか。
私はふと思った。
「私ってなんでこんなに小林君のこと気にしているの?」
その時、一瞬私の胸がドキッとした。
この頃私は直人に対しての気持ちに気付いていなかった。
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