308人が本棚に入れています
本棚に追加
慎夜とカンナの2人は村長の館での智樹の救出のため捜索を開始した
その時不意に慎夜が呟いた
慎夜『なぁ…カンナ』
カンナ『何?』
慎夜『もしだよ、もしだけど…智樹がもう手遅れだったらってって…とか考えちゃって』
そう言いながら慎夜の右手は小刻みに震えていた
自分の無力さに対しての怒り
大切な友達を巻き込んだ事に
カンナ『慎夜お兄ちゃん震えてるよ…
大丈夫?』
慎夜自身も自分が震えてる事に気付いていなかった
そのカンナのセリフに自分が幾多の恐怖に怯えているのがわかった
もし智樹がもう手遅れだったら…
異常に静かすぎる館に
またあいつらに襲われる恐怖に
なにせ慎夜はあいつらに襲われ左腕を失っているのだから
だが慎夜は、
慎夜『あぁ…大丈夫だよ
武者震いってやつかな
俺から大切な友達を連れて行った事への怒りだよ』
そう言って
自分が恐怖を感じいる事を
隠そうとしていた
カンナ『慎夜お兄ちゃん大丈夫だよ
智樹さんならまだ生きてるよ』
カンナのそのセリフに慎夜は頷き
慎夜『でも早くしないとな智樹がメインディッシュになっちゃうしな』
カンナ『なら早く助けてあげないとね』
そう言いながら
音をたてずに静かにでも足早に智樹の捜索をしていく
最初のコメントを投稿しよう!