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一悶着あった後、授業のチャイムが鳴り響く
コウスケはユウヤの隣に
ナナはナツキの隣に座った
着々と授業が進んでいく
授業も中盤に差し掛かった頃、四人にそろそろ眠気が襲ってきた
ユウヤとコウスケはそのまま眠ってしまった
そんな中、ナナが口を開く
「ナツキ。あの噂知ってる?」
ナツキは眠い眼を擦りながら聞く
「噂って何?」
「知らないの?田中ヒロシって奴居たじゃん、高校の時」
この四人は家も近く、幼稚園から一緒の腐れ縁らしい
「うん」
「アイツ自殺したらしいよ。昨日親から聞いたんだけど」
ナツキは眠そうに言った
「ふ~ん」
「ちょっと、それ酷くない?」
「だって私、アイツ嫌いだったもん...」
ナツキは高校の時、そのヒロシという男からストーカー的行為を受けていた
内容は学校でも家に帰る時でも跡を付けられると質[タチ]の悪いものだった
それは、ナツキがヒロシの告白を断った事から始まったという
ストーカー行為は高1~高2の二学期まで続いたらしい
ナツキがユウヤと付き合うようになってから、そのストーカー行為が終わったという
「あのメガネ思い出しただけでも気持ち悪い」
「確かにアレは酷かったもんねぇ」
ナナはナツキによくストーカー行為について相談されていたらしい
「まぁ、哀れな気持ちだけは思っておくわ」
ヒロシとは、そんな感じの関係だった
勿論、ユウヤもコウスケもヒロシを嫌っていた
そんな話をしていると授業の終わりのチャイムが鳴り響く
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