長女の苦悩

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彼女は 何度も断った。 『自分だけ 食べる訳には いかない。』 男だって 何も食べてない。 しかし 男は頑なに 自分の意思を 曲げなかった。 しょうがなく 彼女は 一人で うどん屋に 入り かけうどんを 注文した。 でてきた うどんは 温かかった。 一口 うどんを すすると 彼女の瞳から 涙がこぼれた。 一人で泣きながら うどんを食べた。 のちに 彼女は 『その時 食べた うどんの味は 一生 忘れない。』 と 少し淋しそうに 語った。
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