【第2章・秘密の庭で】

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       昔、アルトマーレに住む老夫婦がラティオスとラティアスを助け、恩返しとしてラティオス達はアルトマーレを守り続けている。その出来事が、お伽話として今も伝わっている事。    カノンの一族には、アルトマーレの秘宝である“心のしずく”と、それが隠され、街を訪れたラティオス達か休む場所である“秘密の庭”を守る役目がある事。    お伽話に出てくるラティオス達はラティアスの先祖で、ラティアスにも兄――ラティオスがいた事。        カノンの話を黙って聞いていたスカイが口を開いた。   スカイ 「“いた”ってことは、過去形だよね。じゃあ、お兄さんであるラティオスは今どこにいるんだい?」    スカイに質問されたカノンは表情を曇らせた。とても悲しそうな、辛い表情だった。   カノン 「……ラティオスは心のしずくに生まれ変わって、今もアルトマーレを守り続けているわ……」  
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