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マスターに案内されたのは奥の方の席だった。
(あっ、一番端っこの人かっこいい……)
なんてことを夢が考えていると、マスターはその人の前で止まった。
「すみません、相席してもよろしいでしょうか?」
「いいですよ」
マスターがそう言うと、その人はあっさりと了承してくれた。
「夢ちゃん、こっち」
マスターは夢を手招きする。
(マジですかぁ……)
少し緊張しながらも、とりあえず夢は席に座った。
そしてつい、視線はその人の方を向いてしまう。
インテリメガネがとても似合う、クールなイメージの端正な顔立ちをした男の人。
手に持っている小説は、なんだか難しそうだ。
(年上かなぁ)
そんなことを考えてると、その人と目が合ってしまった。
夢は慌ててメニューで顔を隠す。
(やばっ……あきらかに私、変人じゃんか!)
とりあえず夢は何を食べるか選ぶことにした。
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