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「ごめんね、あまりにもおいしそうに食べてるからさ」
男の人はメガネを外しながらそう言った。
(そんなに顔に出てたのかな!?恥ずッ……)
夢は自分で顔が赤くなるのがわかった。
「僕もケーキが食べたくなった」
男の人はそう言うと、ウエイターの人を呼んでケーキを注文した。
「君、おもしろいね」
にこっと笑う。
(うわぁ、めちゃかっこいい!)
ついそんな事を考えてしまう。
「いえ、そんな...」
と照れながら答える。
その後は、なんとなく気が合って話も弾んだ。
男の人の名前は黒崎 朔(クロサキサク)19才らしい。
高校卒業してからは大学にも行かずに、就職もしてない。
気ままなフリーターらしい。
「そんなのダメだよぉ」
なんて説教じみた会話もあったがとても楽しかった。
失恋してたなんて、完璧に忘れてしまうくらいに……。
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