2章

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「もう、葉子さんは相変わらずですね、そろそろ私にも心を開いて下さいよ。」 「え、そんなつもりは‥‥。」 「ふふ、冗談ですよ、私がこの病院に来て、葉子さんの担当になってもう五年になるんですよ。」 「‥‥、私はもう十年もここにいるんですね。」 「葉子さん‥。」 「あ、ごめんなさい。」 葉子は中年三年の時に体調を崩してから、足だけではなく身体のあちらこちらで機能の低下が見られ、それから十年ずっとベッドの上で生活していた、しかも十年経った今でも治療法は発見されていない。
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