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「本当に私以外の人には見えないのね。」
部屋の隅、カーテンの横に立っている死神ソードに葉子が言った。
「はい、私達死神の姿は死期の近付いた人間にしか見えません。」
「そっか、私本当に死でしまうのね。」
「はい。」
葉子は一度ソードの顔を見て、困らせる様に。
「あ~あ、結局病気は治らず終いか、何だったのかな?私の人生って。」
ソードはうつむき黙っている。
「人生の大半をベッドの上かぁ~……。」
葉子は自分で言っていて、少し複雑な気持ちになった、するとソードが急に。
「怖いですか?」
「え?」
「死ぬのはやはり怖いものですか?」
葉子は少し考えて答えた。
「いいえ。」
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