5章

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「禁書は今ここに?」 「はい。」 ソードは隠し持っていた黒い本をスレイブに手渡した。 「こんなものを使わせたら私の責任問題です。」 「一度だけで構いませんお願いします。」 「そう言う訳には…。」 ソードの必死の形相にスレイブは気おされた。 (そこまで彼女の為に……。) 「わかりました…、許可します。」 「先輩!ありがとございます!」 「ただし、使用は一度だけですよ、何度も使用出来るものじゃありません、貴方の身体がもたないはずです。」 「わかりました。」 「しっかりと、彼女の願いを。」 「はい。」 「それが魂を救う事になるのなら。」 「はい、きっと。」 そして、翌日七月九日。 ソードは禁書を持って葉子の病室へと向かった。
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