空想。現実。狭間。僕がいる。

奇跡

奇跡を信じてきた。
―何故？
信じれば何か変わるから。それにすがれば気が楽になるから。
―そう。でも奇跡なんてないよ。あれば、それは君が作った贋作に過ぎない。
うん。知ってる
―じゃあ、何故？
贋作でも、「奇跡」と言うに値する事が起きれば、それは贋作から『本物』に変わる。一瞬でもね。
ただ、君が言うように奇跡に依存し過ぎかな？って所もあるよ。
過信になる時もある。
―へぇ。じゃあ、奇跡がほんとにあったら？
そんなものができたら、この贋作に価値がなくなっちゃう。
だから

本物を贋作にしてみせるよ。