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「すごいチラシだな…ほんとに人いるのか?廃ビルじゃないのか?」
ジュンは少し怖がっていたがさっき見たものに比べれば大したことはない。
なにせ殺人をみたのだからジュンの精神はかなり強化されているのだ。
「あっ!明かりが点いてるぞ」
階段の一番上のドアから光が漏れている。テレビのような話し声も聞こえてきた。
ジュンは恐る恐るドアを開けてみた。
こちらに背を向けた状態で一人の男が椅子にもたれてテレビを見ている。
……なんというか怪しい。
「んん…ナオちゃん?早かったね。雨の中ご苦労さん」
男はなにかを食べながら喋りかけてきた。どうやらナオちゃんとやらと間違えられている。
「あ、あのー」
「あれ…ナオちゃんじゃないのか」
男はちらりとこちらを見て露骨にがっかりした顔をしてまたすぐテレビに目を向けた。
「…あの、すいません」
「あぁ……適当に座っておいて構わないよ。もうすぐ秘書が帰ってくると思うから。
話があるんならそれから聞くよ」
「はぁ…」
な、なんだこれ…
すごい怪しい所じゃないか!(特に男が!)
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