満月

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人は半月だ   だから丸く満月になりたくてもう半分を探して夜を探る   可奈とひとつになる 数年越しの想いをぶつけるたびに罪悪感や世間体や戸惑いが消える   こんな至福な時間に理屈は要らない ただ求めただけ   可奈を抱きながら満たされた満月を感じていた   例え明日に欠けても今の満月が明日を照らすなら歩んでいけるとそう思った
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