安堵

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そしてその夜 久しぶりに実家で家族三人でご飯を食べる   お母さんが張り切って鍋をいつもより高い材料で作ってた 下ごしらえを手伝いながらわたしの手つきを見て 『あんたも主婦になったのね』 と笑った   『そうね』 とわたしは苦笑いを浮かべる   『可奈…お父さんが帰ってくる前に聞きたいことがあるの』   びくっとして手が止まる   『可奈…あなた赤ちゃんおろしてない?』   訊くには勇気のいった台詞だろう なんて答えたらいいかわからず 『何で?』 と質問に問い掛けで返す   『夢を見たから』 あんまり答えになってないよお母さん でも凄いね…
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