一線

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『ううん不思議に痛くないの…なんか熱いだけで…』   『心は平気じゃ無かっただろ?電話の泣き方悲鳴みたいだったぞ』  『俺はそんな泣き方の可奈は知らない…』   可奈の瞳が俺を見据える 零れそうな涙 … もう駄目だ   可奈…   俺は自分の胸に可奈を引き寄せた   甘酸っぱい香りが胸に腕の中に記憶に染みる   抱き寄せた腕の中に在るのは妹という感情ではない   守りたい愛しさ 前よりも強く燃ゆる想い 蘇る初恋 踏み越えた一線
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