無情という、闇

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母さんは、病院へ運ばれた。 僕は、足がすくんで何もできなかった。 僕はどうやって病院に来たのだろう。 どうしても思い出せない。 後日、父さんから聞いて知ったことだがかなり僕はパニック状態で、手がつけられなかったらしい。 気づいたら病院。 病院でやっと事実を受け止めることがなんとかできた。 そんな僕に会社から駆けつけた父さんは、何度も何度も繰り返す。 「きっと大丈夫だ。」 真里は、何食わぬ顔でうろうろしていたかと思えば、一人遊びを始める。 7歳の真里には、母さんが倒れたという重大さをまだ分からないようだ。
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