幼馴染み

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``ガラガラガラッ!!!'' 『ハイ!皆さん席に座って下さい』 『はぁ~い!!!』 いつも通りの先生の声,いつも通りの教室,いつも通りの友達。 そして... サヤちゃんの隣。 『どうしたの?シイちゃん』 『なにもないよ!サヤちゃんだなって思って』 『何言ってんの?サヤカはサヤカだし(笑)』 『そうだよね(笑)ごめんごめん』 その時シノブには、確かに嫌な予感が,寒気がした。そう思いながらも、いつもの何も変らない風景に浸っていた。 ―お帰り会― 『では皆さん!さょ~なら』 『さょ~なら』 皆が帰る準備をしてる中シノブとサヤカは違った。 シノブとサヤカは、親の都合でいつも5時近くまで居残り保育園だった。 居残り保育園とは、親の仕事や事情で決まった時間に迎えに来れない子が残り、テレビや積み木で遊び迎えに来るまで待つ部屋の事だ。 『サヤちゃん!お母さんから電話があって、お迎えに行くまでシイちゃんのお家に居てだって。シイちゃんもお母さんから電話来て、お仕事忙しくてお迎え行けないから、サヤちゃんと歩いてお家帰って来てだって!』 と先生から話があった。先生から傘を借りて、二人でシノブの家へと急ぐ。シノブの家は、保育園からさほど遠くはなかった。二人で帰る時間には雨も雷も風もピークになり、幼い子供が歩いて帰るのには危険であったが、そんな事を気にする事もなく二人は歩き始めた。 『やったね!サヤちゃん。お家帰ったら一緒に遊ぼうね』 『うん!』 この時二人には、これから起こる悲劇など知るょしもなかった...
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