幼馴染み

5/5

23人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
``ピーポーピーポーピーポー'' サヤカは即死だった。 シノブはまだ5歳にして人の死を体験した。それも自分の目の前で...。そして、大好きだった幼馴染みの死を隣に居た自分は怪我一つなく、幼馴染みのサヤカだけ死んだ事を悔やんだ! 『シイ!!!』 誰かに名前を呼ばれた気がする。母親だった。母親はシノブを泣きながら抱き締めた。 『ゴメンね。ゴメンね!!!』 ただただ、シノブを抱き締めて泣きじゃくり謝った。 『ママが全部悪いの。本当にゴメン...。』 『高橋さん!?』 サヤカの母親だった。 『高橋さんが悪いんじゃ無い。これは、サヤカの運命だったんです!サヤカが産まれた時から決まってたんです』 『運命?』 その言葉を聞いて、今まで涙一つ流さなかったシノブの目から一粒の涙が頬を伝った。 そしてその言葉を最後にシノブの心は闇を彷徨い次第に、言葉を無くし笑顔を無くし引きこもり、自分の殻に閉じこもった。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

23人が本棚に入れています
本棚に追加