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君が悪いんだよ
僕はその真紅の唇にくちづけした
閉じたままの瞳は
もう二度と僕を見つめてはくれないんだね
胸から流れる鮮血に顔を埋めて
舌を這わせれば
甘い味を感じられる
こんなに近くにいるのに
だんだんと遠くなる君の温もりを探し続ける
君が悪いんだ…
僕は知っているんだ
いつも、君が僕をみつめていたこと
本当は、気になっていたんだろう…
なのに、あんな男と結婚なんて…
ほら、今の君は深紅の薔薇のブーケを持っているようだ…
さあ、僕達だけの、結婚式…
永遠に一緒だよ…
愛している…
僕の胸から流れ落ちる雫が、君と僕との距離を静かに縮める
永遠の静寂の中
僕達はひとつになった。
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