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「や、やめっ」
「戒おもしろ~い♪」
今にも泣きそうな顔をしてもがく戒と心底楽しそうに戒にしがみつく、コロコロとした一見パンダのような印象の子。
僕も混じりたい…(←止めろよ見てないで)
ニヤニヤしながら(←最早変態)観戦していると、二人の後ろで僕と同じよう微笑ましく二人を眺める女の子を発見。
「おはよう♪」
声をかけてみる。
「あっおはようございます!!」
凄く意外な顔をされながら返事が返ってきた。
何かを感じ取ったリスのような慌てふためき様…驚かせてしまったのだろうか(泣)
「そういえば、紅蓮先輩来ませんね。」
いつの間にかパンダちゃんから解放された戒が廊下を見つめながら呟いた。
あぁ、そういや来てないな。
まぁアイツの事だからどうせ…
「道に迷ってるんでしょ」
「…そうですか。」
少し間の抜けた返事が来た。
まぁ無理ないか、3年間通っている校舎で迷子なんて器用な真似が出来る人はそういないだろう…。
カッカッカッ
廊下から無駄に切れの良い足音が聞こえてきた。
「紅蓮先輩でしょうか?」
いや…アイツの足音はこんなにでかくない。
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