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スタ スタ スタ..
重い足をなんとか動かし、ゆっくりと患者の部屋へ向かう。
少女の部屋の付近ならさっき地図を書いたので暗記していた。
自分の記憶力を頼りに院長に指定された部屋を探した。
ここか..?
僕はある部屋の前で足を止めた。
他の扉と何一つ変わらない真っ白な扉。
ただ一つ違うのは、扉に刻まれた"02"という数字。
この数字もやはり少女同様、男の資料にも書いてあった。
この数字は一体なんなんだ..?
僕は少し疑問を抱きながらも、白い扉に手を掛けた。
指先が震える。
護衛が誰もいないという事実が、より一層僕の恐怖をかきたてた。
大丈夫..
院長も契約があるから平気だと言っていたし..
僕は心の中でそう自分に言い聞かせた。
その契約がなんなのか分からないという不安はあるが、僕は意を決してその扉を押し開いた。
ギギキ..
ゆっくりと白い部屋の内装が蛍光灯の明かりとともに見えてくる。
その光に引き寄せられるようにして僕は中へと足を踏み入れた。
.......!!!?
そこで僕が目にしたのは、信じられない光景だった。
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