820人が本棚に入れています
本棚に追加
え..
僕は戸惑った。
だが、僕に与えられた選択肢は一つしかなかった。
男の話しを聞くこと。
僕は深く息を吸い込むと、ゆっくりと用意された場所へと行き腰を下ろした。
ベットがミシミシと音をたてる。
何かあったらすぐにでも逃げ出せるように浅めに腰を掛けた僕は、ドアの方を向く足の爪先を見つめ心を落ち着かせる。
コホンッ
そんな小さな咳払いをして、僕は口を開いた。
「さあ聞かせて下さい。」
今にも折れそうな心をどうにか保つために力強く男を見つめる。
男は僕のまなざしを不気味な笑みをたたえながら受け止めた。
そして、ゆっくりと話始めた。
身も凍るような猟奇的殺人の内容について…。
最初のコメントを投稿しよう!