出会い

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久しぶりに友達と遊びに出かけた。 カフェでお互いの仕事場での愚痴や、ショッピング。 「これからどこ行く?」 「カラオケでも行こうよ」 などと話ながら歩いていると、 ドンッ 「わぁっ」 後ろから急にぶつかられ、よろめく。 「ちょっと、大丈夫?」 「ん、だいじょぶ」 「誰か捕まえて!!引っ手繰りよ!!」 どうやら、さっきぶつかってきた男は窃盗犯らしい。 「ごめん。ちょっと、これ持ってて」 友達に荷物を預け、窃盗犯を追い掛ける。 「ちょ、ちょっと」 友達が呼び止めるが、構わず追う。 段々と距離は縮まるものの休日ということもあり、人が多くて中々前に進めない。 窃盗犯が信号を渡ったのを見て渡ろうとするが、タイミング悪く信号が点滅し始めた。 このままでは、逃げられてしまうと思い、靴を片方脱ぎ、思い切り投げる。 ブンッ!! 「アダッ」 「よし。命中!!すいまっせーん!!その人、引っ手繰りなんで捕まえててくださぁい!!」 転んだのを確認して、大声で伝える。すると、何人かの男がその男を拘束していた。 「良かった、良かった。逃げられなくて」 満足気に独り言を言いながら片足立ちで信号が青に変わるのを待つ。 信号が青になったのを確認し、ピョンピョンと向こう側へと跳ねていく。 「はぁ~…きつかったぁ…あ。引っ手繰り捕まえてくれてありがとうございました」 きついながらも、ようやく渡りきり、捕まえてくれた人へ礼を言う。 「や、これが仕事だから。寧ろ、窃盗犯逮捕にご協力感謝します。あ、はい。靴」 どうやら、本職の方だったらしい。 .
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