『距離』の意味

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「凄いなんて事ないよ、ここは」  幸平は歩いて切り株のとこまで歩く。 「付き合ってほしいとこってここなんだ。ここなら誰もいないし、二人で話しが出来る」 「話し?」  幸平がこっちを向く。  稀に見る真剣な顔。 「その……なんていうか……」  しかし、その次に続く言葉が出てこない。  しばらくして意を決したようにはっきりと、 「別れよう」  そう聞こえた。 「え?……どうして」  私は聞き返した。  聞き返さずにはいられない言葉だったから。 「別れよう。少し距離を置こう。それが二人の為だから」
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