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―数十分後。
屋上に繋がる階段から、幸平がおりてくる姿を見た。
その後に繋がる人影はない。
私は幸平がおりていった後、屋上へと向かった。
屋上への扉を開けると、そこにはフェンスにもたれている美穂ちゃんがいた。
美穂ちゃんは私の姿を確認すると、ゆっくりと私に近付いてくる。
「美穂ちゃん」
美穂ちゃんの顔には涙。
「あは……あはは。……やっぱ無理だった。断られ……ちゃった。……ぁう、でも……なんかね、すっきり……ぅ……したんだよ」
「……美穂ちゃん」
私はそんな美穂ちゃんを抱きしめてあげた。
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