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「死神…?」
「そう。死を司る神だよ。」
「私まだ死なないと思いますけど!」
「くくくっ」
死神は喉を鳴らしながら笑った。
それが不愉快らしく、娘は眉間に皺を寄せた。
「だって死神がなんで私に用があるのか分からないもの。殺しにきたのかと思うのは仕方のないことでしょ!」
娘は不機嫌そうに話した。
「そうだね。普通の人間なら死ぬ時にでもなけゃ会わないさ。でも君は…」
「私、人間ですよ?なんなんですか。」
「おや、純粋な人ではないのだよ?やっぱり知らないのだねぇ。」
娘は死神のあまりに自然な返答に驚いた。
娘は両親のことをよく知らない。
しかし、周りの人と特に変わったところもないし、姿形は人間であるため、死神の言っていることの方が奇妙に感じる。
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