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娘は結局、また弔われるべき者を生き返らせてしまった。
陛下達からはとても喜ばれたが、素直に喜べなかった。
「君には耳がないのかな?警告したのに、またやったんだね。」
「…だって…‥」
「ついておいで。」
死神は娘をある場所へと案内した。
そこには沢山の蝋燭が置いてあった。
長さはばらばらで、中には今にも消えてしまいそうな蝋燭もあった。
「この蝋燭は命の長さを表しているんだよ。」
「命の…」
「その長さは誰にも変えられない代物さ。中にはまだ蝋燭が残っているのに、死ぬ者もいるんだ。君が救って良かったのはその人達だったんだよ。」
死神は娘の方を向いて話した。
「この中には勿論君の蝋燭もあるんだよ。今にも消えてしまいそうな蝋燭が君の蝋燭さ。」
「…え…?」
「本当はもっともっと長かったんだけどね。君が禁忌に手を出したから蝋燭の長さが入れ替わったんだよ。」
「…そんな!?どうしようもならないの!?私もう死んじゃうの!?」
「本当はいけないことだけど、死神が持つ蝋燭なら今ある蝋燭と取り替えることが出来るよ。」
「!!」
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