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こりゃ駄目だ。
俺は今のお菊さんとの会話は成立しないと判断した。
そのため、まずは屋敷の中で情報見つけることにした。
まずは、さっきの人達を探してみるか。
探し始めて間もなく、先程の使用人を台所で見つけた。
「ねぇ、屋敷の主人が捕まって私達がお暇を出されるなんてことないわよねぇ?」
「それはないでしょうよ。誰もそんなこと言えないし、証拠もないんだもの。」
「そうよね…」
「むしろこの会話を聞かれでもしたらお暇出されちゃうわよ。」
<…>
使用人とやらはいつの時代も話し好きなんだな。
それにしても…証拠がない上に告げ口をする人もいないとは…主人は殺人を隠蔽するのが上手いのだな。
「あのお皿って、揃ってないと価値が一気に下がるんでしょ?」
「そうそう。私達も迂濶に物を壊せないわよ。」
「ほらそこ!手が休んでるわよ!!」
「「すいません!!」」
お菊さんはお皿を割って殺されたのか?そんな理由で?
やっぱりあの主人とお菊さんのためにも、払いたくないなぁ…。
まぁお菊さんは成仏させてやりたいとは思うけど…あの主人はお灸を据えた方がいいだろう。
人殺しの主人には、命の重みを理解させなければ…
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