third

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俺は3番目の男。それ以外は何者でもない。ただ単に3番目の男。   そして今から死ぬ男。   「ねぇ!何でよ!何で避けなかったのよ!!」   俺は女を泣かせる男。まったく悪い男だ。   「判断が鈍っただけだ。気にする事などない。ましてや、お前が俺の為に涙を流す事などない。」 「嘘よ!!あたしをかばって銃弾を受けたくせに!」   そして嘘が下手な男。   「これが戦争だ。悲しむ事などない。俺もお前も戦争の為に造られた人間兵器。戦争が終わればスクラップになる運命。俺は戦火の中で死ねる事に感謝している。」 「………3号。」   俺は戦争の中でしか生きられない男。そして戦争の中でしか死ねない男。   「あたしはあなたを」 「シーッ!それ以上は言ってはならない。こんな場所で言ってしまっては、言葉が腐ってしまう。言葉には、それぞれ使う場所が設けられている。」 「言葉は自由よ!」 「いや、4号。言葉とは実に不自由なものだ。今、この場所に相応しい言葉は、『さよなら』だ。」 「嫌よ3号!置いてかないでよ!いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」           なぜ銃弾を避ける必要があっただろうか?俺は3番目の男。そして4番目の女を愛する男。
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