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大護は、声のしたほうを振り向いた。
すると、一人の少女がこちらに走って来た。
「おい!早くこいよ!」
短い髪の女の子は、大護のすぐ側まで来ると、茂吉の姿を見るなり「ゲッ」と言い、後ずさりした。
「お、小音(おね)!茂吉のおじちゃんと目が合っても石にはならないんじゃ」
大護は茂吉の顔色を伺いながら必死に小音に説明した。
小音は、それを聞いて、「ふぅ~ん、そうなんだ」とは言ったものの、立ち位置は心なしか茂吉を避けているような気がする。
「ま、いいや、行くよ!草次(そうじ)と霞(かすみ)ももう来てるんだから!」
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