11人が本棚に入れています
本棚に追加
「そうだな。『桔梗』は、主に攻撃の先頭に立ち、相手に切り込んで行く。そのため、リーチが長い長剣や槍などを使うことが多い。」
茂吉は京次郎にすっと視線を合わせる。
「おまえの家は、一家全員『桔梗』だろう」
「…そうスけど……」
「両親が同じ種類の唱印の持ち主だと、必然的にその子供にも同じ唱印が現れる。基本的に自分にどの唱印が現れるかは、唱印式までわからない。だが、京次郎のようにもうすでに分かっている者もいるというわけだ」
「へぇ。んじゃあ京はもう『桔梗』で決まりってことか」
小音が感心したようにいう。
「そういうことだ」
茂吉は静かに頷いた。
最初のコメントを投稿しよう!