そして…

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そして…

夕方テレビでそのニュースが報道された。「今日午後未明、爆弾を抱えた男が…」なにやら最終手段には失敗し取り押さえに入った警備員と共にはかなく散ってしまったのだ…気落ちしながら哀しみに終われながら家路につくと…母の姿が見当たらない…。家中どこ探しても、近所を探し回っても見付からない、精神病を患っている母だけに不安がよぎる。姉が帰り手分けして探し回るが見付からない…。嫌な予感が頭を過ぎるが、きっと夜が明ければ見付かる、疲れ果てた…そろそろ夜が明ける、一旦家路に戻ろう。夜が明け始め家に着く、…?!異変に気付いた。カーポートの脇で姉が泣きじゃくる…母は車内で既に冷たくなっていた…「命懸けでも守る」父の精神と母の温もりは一瞬にしてバラバラ音をたてて砕け散った、そしてその破片はことごとく胸に強く突き刺さった。
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