数ヶ月が過ぎ…

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「だからこの翼をあなたに…」私に痛みは耐えられません、あなたならこの痛みにも耐えて飛べるはずです。その天使は自分の体の一部をちぎり取るとそっと背中に手を当て翼を挿入してきた。ずっしりと重みが加わり、鈍い痛みが伝わってきた。彼女はもう飛べない…「その翼があれば天国の入口まで行けます」あなたがお父さんやお母さんにあまりにも逢いたそうだったから…、その言葉を信じ僕は天に羽ばたいた。星の煌めきのようにまばゆい光に包まれた世界に辿り着いた、そしてそこには父、母、爺に加え、あの少年の姿もあった。「誕生日おめでとう」…今日は自分の誕生日だったのか…みんな元気そうで涙が出て来る。そして昔みたいに愉しく会話をしながら幸せな時間を過ごすのであった。
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